『ナニワ金融道』の名言集 ~登場人物のセリフ編(6)~「僕に500万 出資してもらえないでしょうか!」

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日本全国でも金品にシビアで抜け目ないと評判(?)の大阪エリア。そんな大阪でもディープな下町で育ったというある小説家は、自らの故郷を「とにかく油断も隙もあったもんじゃない町」と称しています。そんな土地柄を舞台に、これまたお金に関して油断も隙もない状況が描かれるのが『ナニワ金融道』(略称:ナニ金)です。

著者の青木雄二氏が生前語ったところによれば、1990年のコミックモーニックでの連載開始前、当時の出版社編集長から、せいぜい1年持てばいいと見下されていたとか。青木氏はマルクス主義・社会主義に傾倒し、わが国の資本主義を「資本家や大企業による労働者からの搾取だ」と批判していたことも、煙たがられた原因だったとのこと。

ところが時まさにバブル崩壊と平成不況という、時代が作品内容と連動する追い風を受け、圧倒的読者数から絶大な支持を寄せられ、1992年には講談社漫画賞を受賞。発売日が待ち遠しいという作品は、間違いなくヒット作と言えるでしょう。それこそ最近人気の『闇金ウシジマ君』も、全盛期のナニ金には及んでないといったら言い過ぎでしょうか。今ではコミックアプリや無料漫画サイトなどでも全巻無料作品に。一挙にマンガ読破も可能です。

そんなナニ金が大きく支持された理由は、人間とお金に関する欲望、悲哀、愚かさ、修羅場といったものを、これでもかという位にリアリティを交え描いているから。そして現代においても、借金やお金に関する教訓や心構えといったものに気づかされる深い内容となっているからです。そうした世界を、登場人物のセリフから見ていこうというのがこの記事です。

前回は、ナニ金の全19巻の中でも有名な、連帯保証人の女性をソープランドに売るというストーリーをご紹介しました。さすがに「自分とは縁のない世界」と思われた方も多いことでしょう。

しかし、今回から新たに取り上げる物語は、まっとうに生きてきた人間が、とあるきっかけで転落していくという、誰にでも起こり得るストーリーです。この作品ではおなじみの、不動産や土地に抵当権や短期賃借権を打つ、任意売却で借金をまかなうといった話は出てきません。ある意味「身近な怖さ」を取り上げています。ぜひご覧になってみてください。

「泥沼が150万つまんだこと コンピュータに入れるなよ」by桑田澄男

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これは帝国金融に「大至急150万円を貸して欲しい」と電話してきた証券会社勤務の若者・泥沼亀之助に、現金を届けに行こうとする灰原を桑田が呼び止め、言い含めた言葉。すっかりおなじみとなった、ベテラン金融マンの桑田ならではの読みと勘というものを感じさせられる場面です。

ことのあらすじからご説明しましょう。場面はとある結婚披露宴の会場。2部上場の証券会社勤務の泥沼亀之助は、職場の先輩の披露宴で受付係を担当していました。泥沼が記帳などの対応にてんてこ舞いしていたところに、初老の男性が「手伝いましょう」と近づいてきましたが・・・実はこの男は祝儀泥棒

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披露宴には新郎・新婦の双方の関係者が集まるため、顔を知らない者がいても、相手側の関係者だと思い込んでしまうもの。親切な人だと泥沼が油断したすきに、まんまとご祝儀をすべて持ち去られてしまいました。その額150万円

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泥沼はこんなことが先輩にバレたら面目がたたないと、たまたまポケットティッシュの広告にあった帝国金融に電話。灰原は、泥沼が他の街金業者の利用歴がなく、間違いなく証券会社勤めで両親と同居していること、保証人は後日つけるからとりあえずクレジットカードを3枚担保に入れるということを確かめ、金畑社長に判断を仰ぎます。金畑社長は「2部上場会社で勤続3年なら、組合からでも引っ張れるやろ」とOK。
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このやり取りを聞いていた桑田は、披露宴会場に向かう灰原をさり気なく追いかけ一緒にエレベーターに。そして放ったのがこの「コンピュータに入れるなよ」のセリフです。

戸惑う灰原に対して桑田は、もし泥沼が組合から金を引っ張れなかった場合、他のマチ金やキャッシングから帝国金融への返済金をつまむのは目に見えていると説明。今回のことをバカ正直に入力したら、自分で自分の首を絞めることになると告げるのでした。

でも、そうしたら同業他社が回収不能になるのではという灰原に対し、桑田は「ヨソはヨソ」と言い放つのでした。加えて、本来であればクレジットカードカードを担保とするのは違法だが「見つからなければ問題ない」と、ナニ金の代表的セリフを放ち、さらには社員証と名刺も預かり、保証人をすぐ付けるという念書も取ってこいとアドバイスするのでした。

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このやり取りからは、あらためて桑田の後輩である灰原への面倒見のよさというものも感じさせられます。

前回の記事でご紹介した、三宅とのいきさつにより心のダメージを負っている灰原に対し、早く立ち直れと励ましているようにも見えます。この桑田というキャラがいるからこそ、ナニ金は絶大な人気を誇ったのかもしれません。

もちろん、灰原に言い含めた内容に関しても、やはりベテラン金融マンとしての抜け目のなさ、勘の鋭さに感心させられます。実際、この桑田の勘は、見事に当たることになるのでした・・・。

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「ところで泥沼さん C制って知ってます?」by灰原達之

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これは150万円融資の翌日、灰原が泥沼から、保証人を見つけられそうにないと泣きつかれて返した言葉。ある種の苦肉の策なのですが、マチ金の最大の目的は「回収」と考えれば、理にかなっており、灰原の金融マンとしての成長ぶりが示されているセリフであるのです。

先輩の披露宴で祝儀泥棒に150万円を持ち逃げされる大失態をやらかした泥沼は、それを取りつくろうため、あわてて帝国金融に150万円を借り入れ。その際、保証人を3日以内につけるという念書も提出させられていました。

この時点で泥沼は、職場の組合から借りれば保証人など必要ないと勝手に思い込んでいましたが、翌日組合にかけあってみると、勤続3年では50万円が限度と判明。しかも支払いは2週間後。あてが外れた泥沼は、上司も両親も堅物で、保証人になってくれないと、灰原を喫茶店に呼び出すのでした。

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灰原は泥沼のその場しのぎの行き当たりばったりな対応に呆れながらも、50万円は組合に借りられ、クレジットカード3枚を所有している点に注目この時点でできるだけ回収してしまおうと、C制というしくみを持ち出すのでした。

C制とは、簡単に言えば、クレジットカードで購入したものを、金券屋などに売って換金するやり方。ご存知の通り、クレジットカードは使用してから実際に金額が口座から引き落とされるまでには最長で2ヶ月程度のタイムラグがあります。現金が早急に必要になった者が使うやり方として当時広まりました。ちなみに、新幹線の回数券などをクレジットカードで購入すると、券面に「C制」というハンコが押されることから、この呼び名となったとのこと。

灰原は金畑社長にこの方法で出来るだけ回収してしまうことの了解を得て、泥沼はクレジットカードで買えるだけの新幹線回数券を購入して金券屋で換金。70万円分をその場で返済し、組合からの50万円も2週間後に返済すると確約させました。

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このエピソードは、灰原が金融マンとして、現実的な回収方法をひねり出して実践したというのがポイントです。それこそ、桑田ほどではないにしても、灰原が着実に成長している点に、読者は感情移入していけます。こうしたさじ加減も、上手いなと感心させられますね。

さて、そうしたこともあり、泥沼の残りの60万円(借入金150万円と金利分の30万円から差し引いた残債)は分割にしてやってもいいと、金畑社長から許可を得ました。しかし・・・ナニ金の連載当時はまさにバブル崩壊直後、そうそう順調には行くはずもないのでした。その一方で、灰原は泥沼との雑談をきっかけに、あるアイディアを思いつきます

「僕に500万 出資してもらえないでしょうか!」by灰原達之

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これは泥沼に関する報告を終えた灰原が、おもむろに金畑社長に切り出したひと言。さすがの金畑社長も、驚き、戸惑いますが、灰原から詳しい説明を聞くと、がぜん乗り気になるのでした。

いきさつはこうでした。灰原が泥沼の新幹線回数券の換金に同行した帰り道、雑談の中で、灰原は泥沼から当時のダイヤルQ2について興味深い話を聞かされます。

ご存知ない方に説明しますと、ダイヤルQ2とは1990年代当時のNTTが提供していた有料課金番組サービスのこと。利用者が0990で始まる電話番号にかけると、情報提供料と称して、1分間で100円程度の料金が加算されていくという仕組み。電話利用者が支払う料金はNTTと番組提供会社で山分けとなります。

その番組とは、ほとんどが現在で言うところのアダルト系や出会い系で、未成年の利用や高額な料金が後に社会問題化。現在は災害募金サービスを除き廃止されています。ただしこの漫画の連載当時は、まさにダイヤルQ2の全盛期でした。

話を戻しますと、泥沼は灰原との雑談で、利用した料金の半額が自分の口座に戻るというQ2番組を悪用し、職場の電話からその番組を利用しまくってバレて逮捕された知り合いがいるとのエピソードを披露。

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その話を聞いた灰原は、Q2を利用した債権回収手段を思いつきます。その内容は、倒産して夜逃げした債務者の電話回線をこっそり利用して、帝国金融が用意したダミーのQ2番組提供会社のサービスに電話をかけるというもの利用料金はNTTが夜逃げした債権者を探して取り立てなければばらないという筋書き。帝国金融の債権を、NTTに回収してもらうという、誰も思いついてないやり方でした。

この説明に、金畑は「ヨシ ええアイディアや 500万出したろ」と即答。ただし課題として、帝国金融との繋がりが絶対にバレてはならないダミー会社を用意しなければなりません。それについては、桑田が考えを出すのでした。

このエピソードからは、灰原の金融マンとして一段上に行こうという向上心や、帝国金融の面々に認められたいといった情熱を感じさせられます。もちろん法律すれすれの内容ではありますが・・・。漫画内では灰原は桑田に対して「いつまでも使い走りだけでは 認めてもらえないでしょう」と発言。

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桑田もそうした心意気を褒めながらも「あせってヘタだけは打つなよ」と釘を刺しました。ともあれ、金畑社長からのGOサインをもらい、2人は準備を進めます。

◆[ひと息コラム]#3:灰原が2人!? はたして、この違いとは・・・

まずはこれら2つの絵をご覧ください。
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どちらも、われらが主人公・灰原達之ですが、前者は青木雄二氏名義の元祖『ナニワ金融道』のもの。後者は(C)青木雄二プロダクション名義の『新ナニワ金融道』のものです。描いている作者が違うから、絵のタッチが変わっているとも考えられますが、実はそれだけではない演出や効果を狙っているのでは、と思えるフシがあるのです。

残念ながら2003年にお亡くなりになった青木雄二氏。しかし、後続作品を望むファンの声に押され、青木氏の元スタッフ陣が集結し、2007年に第1巻『復活 銭闘開始!!編』を皮切りに再開。古くからの読者には、大いなる喜びでした。帝国金融の面々や関係者はもとより、雨宮利加子という新ヒロイン(?)も登場します。
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そしてなにより、旧作との一番の違いは、灰原の成長ぶり。これまでの記事でご紹介してきました通り、旧作での灰原は債務者への情や甘さといったものを見せがちでしたが、新作ではそうしたものがなくなり、債権者として回収のために相手を利用したり出し抜くことも平然と行うようになっています。

そうしたことが、灰原の表情がより鋭くなっている理由であり、演出の一環なのではないでしょうか。ちなみに灰原がそうした境地にたどり着いたのには、明確な理由があるのですが——ネタバレになるのでここでは控えておきましょう。

なお、2015年放送となったドラマ版『新ナニワ金融道』は、この©青木雄二プロダクション編が原作。旧作ドラマ版のパート6から実に10年ぶりの復活ということで、各種メディアやネット記事、ブログなどでも多数コメントされるなど、芸能ニュースとして大きな話題になりました。

出演は、灰原との恋愛要素も描かれるヒロイン孫野手洋子に蓮佛美沙子。洋子の父、孫野手建造は斉藤洋介。この孫野手親子と対決する消費者金融業者・土壺京一にはユースケ・サンタマリアが配役。

ただし、これらは原作には出てこない、ドラマオリジナルの物語です。また原作では小塩夫妻となっている小骨夫妻の妻役は小池栄子が演じました。
ナニ金に限らず、ドラマ版と原作が違うというのはよくある話。これについてはあらためて、別コラムで触れていきたいと思います。
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「知らんことに手を出すもんやないで! へたうつのがおちや」by桑田澄男

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これはかつての帝国金融の顧客で、休眠状態となっている印刷会社の経営者・薄井毛利男に対して、桑田が放ったひと言。Q2を使った債権回収のダミー会社として、薄井の会社を利用したいと申し出た時のひとコマです。

灰原がひらめいたQ2を利用した債権回収システム。それを実行するにあたっての最大の課題は、表向き帝国金融とはまったく関係ないダミー会社を用意しなければならない点でした。そこで、白羽の矢を立てたのが、この薄井毛利男という休眠印刷会社の社長。

薄井はかつて、400万円を帝国金融から借入。そのお金は返済日を守り払い終えたものの、結局は経営を立て直すことはできず、会社は休眠状態。薄井は工事現場の作業員となっていました。

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そんな薄井と対面した桑田・灰原コンビ。「帝国金融は印刷部門に手を広げるのか?」と問われ、桑田が返したのが、この「知らんことに~」のセリフなのでした。実はこれ、ナニ金の隠れた名セリフでもあるのです。

ナニ金では「人間 どんなことにでも慣れられる」という代表的セリフがおなじみですが、その裏返しとなっているのが、この言葉。これまでの記事で取り上げたエピソードを振り返ってみましょう。

建設会社社長の娘である高橋正子。社会保険事務所勤務の清水。市役所職員の猫田と甲守。そして運送会社社長の背口と恋人の三宅。いずれも、借金の連帯保証人や手形の裏書きという「知らないこと」に手を出して転落していきました。ある意味では被害者であるものの、保証人制度というものに無知だったために、悲劇に巻き込まれた人たちです。

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「生兵法は大ケガのもと」のことわざの通り、借金に限らず、新しい事を始める際には、よくよく知識を深めたり、経験者のアドバイスを求めるといったことが大切と教えてくれます。と、ここまで読んで、何か気づいた方、お目が高いです・・・

◆[ひと息コラム]#4:ドラマ版と原作漫画の違いを振り返る~ドラマパート1編

中居正広主演。桑田役は小林薫。金畑社長(ドラマ版では金子高利という役名)役には故・緒形拳。パート1から6までシリーズドラマ化されたナニ金。ドラマ化(映画化も含め)されるということは、その漫画の人気度の証ですが、多くの場合、原作とは内容や設定が変更・アレンジされています

そこでドラマ版と原作の違いについて、ご紹介していきましょう。今回は1996年2月放送のパート1の内容から。

●灰原の人物設定
原作では本籍地は岡山なのに対し、ドラマ版では九州出身。「金子」社長と、もつ鍋をつつきながら語り合うシーンがドラマ版でのお約束。

また原作では前職は印刷会社勤務でしたが、ドラマ版では焼肉店。帝国金融への入社も、原作では自ら志望してでしたが、ドラマ版では、客として借り入れに来店したことがきっかけとなっています。

●高橋正子との関わり
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ドラマ版では深津絵里が配役。市役所勤務や健康保険証偽造などの大筋は原作通りですが、灰原のアパートで語り合うシーンや、道頓堀の橋の上で自己破産を灰原から勧められるといった原作にはないシーンが加えられています。

また第1回目の記事で触れた、灰原が高橋正子を追い込む際、原作では灰原は自分で追い込みを決心しますが、ドラマでは外してくれと弱気になる違いも。
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もうひとつ、原作では正子の実家は建設会社でしたが、ドラマ版では部品メーカー(鉄工所)です。

●古井藤四郎は、娘の古井富士子に変更
image24 市議会議員再選を目指す政治家として原作に登場した古井藤四郎でしたが、ドラマでは急死した藤四郎の娘という設定で、室井滋演じる古井富士子に変更。これは登場人物に女性が少ないということで取られた措置とのこと。市役所課長の猫田も、亡くなった富士子の父に世話になったという設定となりました。物語はほぼ原作通りに進みますが、一番違うのは、手形裏書詐欺の泥を被らせるシーン

原作では、金畑社長からこの時点で、泥を被った分の見返りは約束されていましたが、ドラマ版ではこうした約束はなく、カスリ金融に身柄を引き渡すと脅され事に当たります。この際、灰原も強い目線で富士子に決断を迫りました。そして事が済んでから、「金子」社長に見返りの500万円を渡されます

●泥沼亀之助が早くも登場
原作では、第4巻から登場し、記事でも今回はじめて取り上げた泥沼ですが、ドラマ版ではこのパート1から早くも登場。演じた梶原善はまさに当たり役で、泥沼のダメ人間ぶりを見事に表現しています。また主要登場人物以外では唯一、パート6まですべてに登場し、毎回灰原につきまとうお約束がなされています。 以上がドラマ版パート1と原作の主な違いです。こうした違いを踏まえて見てみると、ドラマにも漫画にも、新たな発見があるのではないでしょうか。パート2以降も、お楽しみに!

「あいつもアホやのー いつまでも続ける商売とちがうで」by金畑金三

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これはQ2を使った債権回収のダミー会社を、薄井が引き受けると桑田から報告された際、薄井が浮かれ工事現場の仕事もやめると言っていたことを聞かされ、金畑社長が返したセリフです。

金畑社長は、灰原のアイディアにOKは出したものの、このやり方は短期決戦で稼げるだけ稼いだらすぐに手を引かなければならないことを、この時点でしっかり見据えていました。その先見の明ぶりに、うならされてしまいます。

先に説明しました通り、桑田がかつての帝国金融の顧客で、休眠中の印刷会社経営者の薄井毛利男に、回収した債権の1割を回すという条件を示したところ、薄井は喜び勇んでこの話に乗ってきました。薄井は「これで楽して儲けられる」と、妻にも嬉々として説明するのでした。

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この薄井夫妻は、かつては印刷会社経営者として、それなりの生活レベルだったと思われますが、会社が事実上倒産し、今や工事現場で働きながら狭いアパートで妻と細々と暮らす日々。そうした状況ですので、桑田の申し出に舞い上がって飛びついてしまうのは、無理もないところです。

ただし、この時点では、金畑社長も、桑田も、そして灰原も、薄井を騙したり罠にはめるという意図はまったくなかったというのが、ナニ金という漫画にしては珍しい点。この金畑社長の「あいつもアホ~」のセリフも、いつもの辛口なものとは意味合いが違い、薄井に親しみを感じているニュアンスが込められています。

しかし、実際にはこの後「うまい話には裏がある」ということわざを、薄井夫妻も帝国金融の面々も思い知らされることになります。図らずも、金畑社長のセリフは、予想していたよりもずっと早く、現実のものになるのでした・・・

消費者金融は審査が甘いって評判だけど本当は?

薄井夫妻の悲運・・・泥沼の転落・・・灰原の対応はいかに?

以上の通り、灰原のQ2を利用するアイディアは、ここまでは順調に進んできたように見えますが、この後に急展開。薄井夫妻は思いもよらない事態に直面します。

そしてもうひとり、自分のミスをきっかけに帝国金融から借金を背負った泥沼は、これでもかという位にダメ人間ぶりを発揮し転落していくことになります。

そしてこれらの事態に対応する灰原は、薄井とはナニ金でも屈指の名シーンを迎え、一方、泥沼とは望まない付き合いを強いられていくのでした。この続きは次回の記事にて。どうぞご期待ください。

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