『ナニワ金融道』の名言集 ~登場人物のセリフ編(7)~「この運不運というヤツは不思議なもんでしてなー こういう得意の絶頂の時にツケが回って来るんですわ」

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人はなぜ借金をしてしまうのか?借金をしてしまった場合、どうすればよいのか?そんな疑問時、多くのヒントや考え方を示してくれるのが『ナニワ金融道』(略称:ナニ金)です。

1990年、コミックモーニックでの連載開始当時に若者だった方も、今や多くが責任ある立場でしょう。現代の若者にとっても、その内容はぜひ知っておきたいところ。現在では無料漫画サイトやアプリなどで全巻無料作品として、一挙にマンガ読破できます。

ちなみに作者の青木雄二氏によれば、連載開始前は当時の出版社の編集長から見下されていたそうで、それがパネになったとのこと。青木氏はマルクス主義・社会主義に傾倒し、わが国の資本主義を「資本家や大企業による労働者からの搾取だ」と主張をしていたことも原因だったとか。

ところが、いざ連載が始まると圧倒的読者数から評判となり、1992年には講談社漫画賞を受賞。発売日が待ち遠しいとされる大ヒット作となりました。それこそ現在の『闇金ウシジマ君』のブームをはるかに上回っていたのです。

そんなナニ金が大きく支持された理由は、一見するとどぎつい話と思いがちですが、実は人間とお金に関する奥の深い世界をリアリティとともに描いているからです。そうした人生にも役に立つ内容を、登場人物のセリフから見ていこうというのがこの記事です。

前回は、薄井毛利男と泥沼亀之助という、別々の人物との関わりの前半部分をご紹介しました。ナニ金には珍しく、連帯保証人や保証人制度、土地や不動産の抵当権や短期賃借権、任意売却、過払い金といった事柄は出てきません

その代わり、当時の日本で社会問題化していたNTTのダイヤルQ2とカードの多重債務にスポットを当てています。ぜひご覧になってみてください。

「トントン拍子に話が進みすぎるやろ 理由はなにもないんやけどな なんとなくワシ気味が悪いんや」by桑田澄男

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これはQ2に必要な機器の準備や手続きを整え、どこかの債務者が「飛ぶ」のを待つばかりとなっていた時、桑田が灰原に漏らした「嫌な予感」になります。

前回の記事の通り、灰原はQ2を利用した債権回収のアイディアを金畑社長から了承。桑田のサポートで、休眠印刷会社の経営者・薄井の協力を取り付けました。480万円の費用をかけ、薄井の自宅アパートに装置を設置完了。桑田からも「ワシもこんな奇想天外なやり方は気づきもせんかったわ」と褒められ、灰原もこのやり方に自信を持っていました。

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そんなある日、帝国金融が債権者となっていた天降土建という会社が不渡りを出して夜逃げ。事務所はピンハネ金融という別のマチ金業者が占有していました。

桑田と灰原はサングラス姿で闇金業者に変装し、目的を隠して天降土建の事務所を訪問。ピンハネ金融の面々と、お互いの債権額などを話し合う芝居をしながら、タイミングを見て、灰原が天降土建の電話を拝借。素早く電話機を分解し、フックのバネをとりはずし、受話器を置いたままでも電話がつながるよう細工。薄井のQ2番組に電話が繋がりっぱなしになるようにして天降土建を後にします。

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帰社した桑田・灰原は、高山部長ら帝国金融の面々から「よくやった!」と持ち上げられ、場の雰囲気は楽観ムードとなりますが、「おもしろがるのは 金が振り込まれてからにせんかえ!」と金畑社長が一喝。一同の気を引きしめるのでした。

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まさに事は順調すぎるように進んでいます。しかし、気づいた方もいるでしょうが、このマンガでは、こうしたことが、すんなり上手くいくはずはないのでした・・・。

こうした中で注目は、桑田の懸念と、金畑社長の引き締め。金融界の酸いも甘いも知り尽くしているこの人たちだからこそ、上手く行っている時こそ、何かあるということを本能的に察知していたのでしょう。どんな仕事や人生にも共通する教訓なのではないでしょうか。

「泥沼さんが実際に汗水流して返済したのは 6万の2回分 12万だけなんですよ」by灰原達之

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これは会社を3日間無断欠勤し、パチンコ屋に入り浸っていた泥沼を灰原が捕まえ、喫茶店で灰原が泥沼につきつけた現実。多重債務者が陥る自転車操業の状態に、泥沼は彼の苗字の通り、まんまとはまりこんでいました。

前回の記事でご紹介しました通り、泥沼は先輩の結婚披露宴で祝儀泥棒に150万円を持ち逃げされた大失態を取りつくろうため、帝国金融から金利を含め180万円を借入。
しかし保証人を見つけられず、所有する3枚のクレジットカードで購入した新幹線の回数券を金券屋で換金(「C制」と呼ばれます)した70万円と、泥沼の職場の組合(2部上場の証券会社)から借りた50万円を返済。残り60万円は、月々6万円の分割可能になりました。

しかし当時はまさにバブル崩壊直後。C制の70万円をボーナスで返済するつもりが、わずか月給1ヶ月分しか出ない現実に直面。アテが外れた泥沼は、2部上場会社の社員という唯一の取り柄を活かし、クレジットカードを新たに複数枚作り、借金返済のために借金を繰り返す悪循環に陥っていたのです。

そんな折り、泥沼の様子を探るため職場に電話した灰原は、泥沼が3日も無断欠勤していると知らされます。社員旅行にて、借金の影響による仕事のミスをなじられケンカになる暴力沙汰になったのが原因とのこと。

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灰原は急ぎ泥沼の自宅に向かうと、母親からパチンコ屋に入り浸っていると教えらます。パチンコをやめさせ喫茶店に移動すると、灰原は泥沼から、現在の状況を聞き出します。帝国金融の借金は分割の6万円2回分を返済し、48万円にまで減っていましたが、逆にカード各社の借金は合計200万円超にふくれていました。泥沼は「自分でもなぜこうなってしまったのか分からない」と呆れた発言をするのでした。

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それに対して、灰原が返したのが、冒頭の「泥沼さんが実際に~」のセリフ。多重債務に陥らないための、貴重な教訓と言えます。クレジットカードというものは、実際に返済できる以上の金額を使用できてしまうため、感覚が麻痺してしまうというのは、よく言われること。

それでも、普通の精神状態ならば自制心が働きますが、借金という精神的重圧がかかると、歯止めが効かなくなるのも然り。借金を借金して返すのは、端から見れば愚かなことですが、いざ自分がその立場になってしまうと、そのこと自体がわからなくなってしまうものです。

灰原はこの状況では、月々の回収は困難と判断。新しく作ったというクレジットカードで再度C制を行わせ、残りの48万円を一括回収。泥沼は「帝国金融への返済が終わってスッキリした」と灰原に告げ別れますが、灰原は「実際には借金が増えたのに 借り入れ先が1軒減ってスッキリしたなんて これがクレジット地獄の心理なんだろうか」と心の声でつぶやくのでした。
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実際、帰社した灰原がこのことを報告すると、桑田は「そこまで知恵が回らんようになってしもたら もう終わりやで」と返し、金畑社長も「もうあいつが何を言うてきても取りあったらアカンで」と忠告する位でした。
ちなみに、ナニ金に登場する多重債務の「先輩」には、第1回目の記事で取り上げた、建設会社社長の娘で父親の連帯保証人となった高橋正子がいます。彼女も帝国金融からの借金を、別の消費者金融業者からの借り入れと勤めていた市役所の退職金で返済しました。しかし借金を借金で返した結果、借金額がどんどん膨れ上がってしまい、その額900万円程。そこで灰原は正子に、自己破産してしまうことを勧め、問題を解決しました。

一方、泥沼の場合、借金200万~300万円程度では自己破産手続きは認められないのが現実。灰原は48万円を回収後、泥沼に、せめてカード会社からの借金返済一覧表を作って節約を心がけろと忠告するのでした。

これで帝国金融にとって泥沼はお客様ではなくなり、この後、泥沼の借金がどうなろうと感知する筋合いはないのですが・・・泥沼はとんでもないことを思いつき、灰原はそんな泥沼との関わりを、不本意ながら強いられるのでした。

◆[ひと息コラム]#5:ドラマ版と原作漫画の違いを振り返り~三宅律子&背口光雄編

SMAPの中居正広主演にて、パート1からパート6までドラマ化されたナニワ金融道。桑田役の小林薫も、「金子」社長(ドラマでの役名)役の故・緒形拳も、それぞれのキャラらしさを発揮していました。

マンガや小説などが、映画やドラマ化されるのは人気の高さゆえですが、一方で時間の尺や分かりやすさを優先し、原作とは内容や設定が変更・アレンジされているのが大半。そこでドラマ版と原作の違いを見てみようというのがこのコラムです。

今回は、第5回目の記事で取り上げた、三宅律子と背口光雄について見てみましょう。この2人が出演するのは1996年10月放送のパート2。三宅役は篠原涼子。背口役は羽場裕一でした。

背口が騙されて借金を背負わされ、三宅がその保証人に。背口の怪我によって返済困難となり、三宅がソープランドへ、という大まかな流れは共通。しかし設定や結末には、大きな違いがあります。

●三宅の人物設定
原作では短大生かつ背口の運送会社の手伝いでしたが、ドラマ版ではアパレル系企業のOL。年齢も原作では20歳でしたが、ドラマでは演じる篠原に合わせて多少引き上げられています。なお共に連帯保証人となる背口の妹・淑子は、ドラマには登場しません。
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●背口が騙される相手
原作では修行時代の親方・赤名でしたが、ドラマでは、親方が亡くなり運送会社を引き継いだ未亡人・青田久子(配役はもたいまさこ)に変更。ドラマパート1の古井富士子と同じく、出演者に女性が少ないための設定変更とのこと。
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●青田久子の行方を追跡
原作では逃げた赤名を探すといったことはありませんが、ドラマでは三宅をソープランド勤めから開放したいと、灰原が桑田とともに青田久子の行方を追います。この要素は、原作ではまったく別の話であった、第1巻に出てくるハッタリ不動産の林田との攻防部分(第1回目の記事をご覧ください)を応用。登記簿の偽造や、両親に身分を隠して接触し電話番号を突き止める要素がここで活かされています。

●三宅と背口の関係
原作では、三宅は自分がソープランドで働くことを頑として隠し、背口も薄々は感じながらも途中で追求をやめました。その後の2人がどうなったかも描かれてはいません。

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一方、ドラマでは灰原が青田を見つけ、ソープランドで働く必要はもうないと三宅に知らせるシーンで、松葉杖姿の背口が登場。三宅がソープランドで働いたことをなじり、灰原とも関係を持ったのかと追求したところ、三宅から平手打ちされます

いかにもドラマ的な改変ですが、原作とは真逆の結果というのは、いかがなものなのでしょうか。

以上が三宅と背口に関するドラマ版と原作の主な違いです。こうした違いは、まだまだたくさんありますので、次回もお楽しみに。

「この運不運というヤツは不思議なもんでしてなー こういう得意の絶頂の時にツケが回って来るんですわ」by薄井毛利男

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これはQ2による債権回収のダミー会社を依頼した薄井毛利男が、何かを自分に告げようとしながら言い出せないでいる灰原に発したセリフ。このシーンは、ナニワ金融道全19巻の中でも、名場面のひとつにあげられます。

先の通り、泥沼への対応に追われていた灰原でしたが、いよいよNTTからQ2の利用料金が口座に振込まれる日が。銀行窓口で通帳記入をしてみると、目論見通り500万円超の入金が

喜び勇んで薄井の自宅アパートに約束の取り分を届けたところ、NTTから郵便物が来ていると手渡されます。それを開封した灰原は、慌てて帝国金融に帰社。金畑社長や桑田に、この方法が通用しなくなってしまったと告げるのでした。

image08 当初の目論見では、夜逃げした債務者の電話を使ってダミーのQ2業者(=薄井の休眠会社)の番号にかけ、その料金はNTTが夜逃げした債務者を探して回収しなければならないという筋書きでした。

ところが、そこは天下の大企業NTT。こうした場合には、滞納者の個人情報を通知するから、後はQ2業者が自分で取り立てろと通達。また、振り込んだ500万円はあくまで仮払いだとも。

この報告に金畑社長は「NTTもエゲツないのー」と漏らしながらも、灰原を叱責し直ちに打ち切りを指示。薄井夫婦に見返り金を渡した上で夜逃げするよう説得しろと命じるのでした。と、まさにその時、当の薄井夫妻が派手な服に身を包み帝国金融を訪れたのです。

薄井夫妻は、こんな機会をくれた帝国金融にお礼がしたいと、近所のフグ料理屋に金畑社長、桑田、灰原を招待。なりゆきで仕方なく同行した3人。しかし頃合を見て、まず金畑社長が桑田に夜逃げのことを説得しろと命じ退席。続いて桑田も、同じように灰原に事を押しつけ場を離れるのでした。
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そんな雰囲気から、薄井はなにかよからぬ事が起きたと察知。言葉をためらう灰原に対し、放ったのがこの「運不運」のセリフなのでした。

はたして事の次第を灰原から説明された薄井夫妻。妻はいくらか取り乱しますが、薄井は土下座する灰原に対し、この話をもって来たのは確かに灰原だが、乗る乗らないを決めたのは自分だと言い、またこれまでの修羅場をくぐってきた経験から、灰原が最初から悪気をもってやったことでないことは分かっているとも。灰原と薄井は、涙を流しながら酒を酌み交わすのでした。
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「うまい話には裏がある」ということわざは古くから言われてきましたが、このエピソードはまさにその通り。また英語の“Easy come, Easy Go!”(「悪銭、身につかず」と訳されます)の格言の通り、たとえ楽をして金を儲けたとしても、その報いが必ず回ってくるということも教えられます。

一方、この薄井とは真逆に、泥沼は楽して儲けることに手を染めようと計略をめぐらせ、そこに灰原を巻き込もうとするのでした。

◆[ひと息コラム]#6:旧作と新作、原作とドラマ、それぞれの違いとは?

2015年放送となったドラマ版『新ナニワ金融道』。旧作シリーズのパート6から実に10年ぶりの復活ということで、芸能ニュースでも大きく取り上げられ、ネット記事やブログなど各種メディアでも多数コメントされるなど話題になりました。

ご存知の方も多いでしょうが、旧作のドラマシリーズ6作品は元祖ナニ金が原作なのに対し、2015年の新作は©青木雄二プロダクション名義の『新ナニワ金融道』が原作。2003年にお亡くなりになった青木雄二氏の後を継ぎ、青木氏の元スタッフ陣によって2007年に第1巻『復活 銭闘開始!!編』を皮切りに再開されたものです。

実は、原作漫画とドラマ版、旧作と新作、それぞれには様々な違いが。そこでネタバレしない範囲で、それらをご紹介していきましょう。

まずは、マンガの旧作と新作の違い。前回記事のコラムでも紹介しました通り、新作では灰原がより金融マンとして成長している点や、雨宮利加子という後輩が登場。それらに加え、ライバルの街金業者との攻防などが少なくなる代わりに、シャッター通りや食品産地偽装といった時事ネタと絡めた物語が多くなっています
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また、現実社会での貸金業法改正を踏まえ、実は灰原と桑田は——ネタバレになるのでやめておきましょう。

ちなみにマンガでは新作でも金畑社長は健在。物語中盤では、金畑社長の若き日々も明かされています。
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続きましてドラマ版。こちらは旧作の「金子社長」役の緒形拳の死去に応じ、新ドラマでも社長は亡くなった設定とし、綿引勝彦演じる高山部長が新社長に。また雨宮利加子役は桜庭ななみ。そして原作には登場しない、灰原のもうひとりの後輩でイケメンキャラの大平隼人には、中居正広の実際の後輩であるSexy Zoneの菊池風磨が配役されています。

そして、新ドラマ版のヒロインで灰原との恋愛要素も描かれる孫野手洋子(配役は蓮佛美沙子)は、原作には一切登場しません。洋子の父、孫野手建造(配役は斉藤洋介)は、原作には登場しますが、その設定や役どころは異なります。
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さらには、孫野手親子と対決する消費者金融業者・土壺京一(配役はユースケ・サンタマリア)も原作には出てこないオリジナルキャラ。一方、小池栄子が妻役を演じた小塩夫妻は、原作では小骨夫妻名義ですが、設定や内容はほぼ原作通りです。

こうした違いを探しながら楽しむのも、ドラマ化作品ならではではないでしょうか。

「ええか あんなヤツもう客やないんや すぐ手を切るんやで!」by金畑金三

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これは薄井と涙の盃を交わし夜逃げを承諾してもらって帝国金融に帰社した灰原に、金畑社長が強く命令した言葉。この「あんなヤツ」とは、もちろん泥沼亀之助のことに他なりません。

灰原がNTTからの通知にあわててから、薄井との涙のやりとりまでをしていた頃、泥沼は一応、灰原の助言通り、返済を一覧表にしていました。しかしその作業にも早々と飽き、せっかくのボーナスも自分のために使っていないと、多額の借金をしている身でありながら、通信販売で6万円のコートを注文してしまうのです。

ダメ人間と片付けてしまうのは簡単ですが、近年では浪費癖のある人間とは、こうした時に自制心が効かないある種の精神病であることが、医学的にも研究されています。
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それはさておき、問題は泥沼の浪費癖ではなく、この通販をきっかけに、よからぬ計画を思いついたことでした。それはズバリ、通信販売を他人のクレジットカードで行う「取り込み詐欺」。コートの注文の際、電話でクレジットカード番号と住所、氏名を答え、一旦電話を切り、確認の折り返し電話を受けただけで、注文できてしまったことから、これはおもしろいことができるかも知れんと、計画を練り出すのでした。

書店や古書店などをめぐり、クレジットカードの特集雑誌を買い込んだ泥沼。そこには、雑誌記者やカメラマンなどのものと思われる実際のクレジットカードが、氏名・番号のぼかしや塗りつぶしもなく、そのまま掲載されていました。現在では考えられませんが、当時はまだ、そういう時代だったのです。

泥沼は「アホがこんなにもおるんやな」と、この情報を利用して、通販ができないものかと思案。問題は、注文商品の受け取りを自分の住所で行う訳にはいかないという点でした。そこで泥沼は、図々しくも灰原に知恵を貸してもらおうと、帝国金融に押しかけてきていたのでした。
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金畑社長や桑田は、泥沼を直接追い返すことはせず、帰社した灰原に「あんなヤツ~」のセリフを告げ、二度と関わるなと厳命するのでした。

灰原は泥沼を外へ連れ出すものの、泥沼に強引にレストランへ。ことの次第を説明されたものの、犯罪の片棒を担ぐなんてまっぴら、これ以上自分に関わるなとキツく言い渡し釘を刺しました。
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ここでのポイントは、金畑社長は泥沼と直接関わってはいないものの、それまでの経緯から、ダメ人間ぶりを的確に察知し、灰原に警告したという点でしょう。同じ債務者であっても、第5回目の記事の背口のような、本来真面目な人間と、泥沼のような関わりを避けるべき人間を、鋭い嗅覚で判断しているのは、まったくもって見事です。ダテに40年金融屋をやっている訳ではないといったところでしょうか。

薄井の夜逃げは成功するのか・・・灰原に拒絶された泥沼はどうするのか・・・

以上の通り、今回の記事では薄井と泥沼という、まったく逆の人間性を持つ2人の人間との関わりをご紹介してきました。実生活においても、付き合うべき人間を見極めるヒントになるのではないでしょうか。もちろん多重債務に陥らないためにも。

さて、薄井に夜逃げを承諾してもらった灰原ですが、その実行の際にはもうひとつ——それこそナニ金らしくない——ホロリとさせられる場面が待っています。

一方、泥沼はナニ金の代表的セリフでもある「人間どんなことにも慣れられる」の言葉の通り、犯罪という一線を、とある方法で超えていくのでした。次回記事も、どうぞご期待ください。

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『ナニワ金融道』の名言集 ~登場人物のセリフ編(8)~「1000万円薄井に届けて夜逃げの手伝いしてくるんや」

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