債務整理の費用はいくら?:1円も損をしない借金返済のコツ

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債務整理の費用はいくら?:1円も損をしない借金返済のコツ
基本的に、借りたお金は返す、当たり前のことです。ですが、色々な事情で返済できなくなった場合、利子や借金の一部を減らす手続きがあります。それが債務整理です。

債務整理には、
・任意整理(過払い金返還を含む)
・特定調停
・個人再生
・自己破産
の4種類があります。

それぞれの手続きの内容、どの手続きを選ぶべきか、どこに相談するべきかを順を追って解説していきます。

どういう人が債務整理すべきか?


一一体いくら以上の借金であれば、完済を目指さずに債務整理すべきなのでしょうか?

それは借金の金額ではありません。本人の仕事・年齢・収入・財産等を裁判所が調べたうえで、返済する能力がないと認められれば、債務整理が認められます。
(特定調停は債権者である貸金業者との交渉になります)

債務整理といっても、借金がゼロになるのは自己破産をした場合だけです。あくまで、将来利息をゼロにしたり、借金の減額や、返済期間が3~5年になるだけです。

加えて、弁護士・司法書士費用を払わなくてはなりません。ブラックリストに名前が載りますので、この先5~10年はクレジットカードを作ったり新たな借入れができなくなります。

それでも、債務整理をしたほうがよいのは以下のようなケースです。

1. 借金と収入のバランス

自己破産以外の手続きは、借金が減るだけで返済の義務があります。ですので、収入があることが条件です。

ケース1)
FXやギャンブルによる借金で、短期間で膨大な借金をかかえこんだケース。


借金の金額が大きいと、利息だけでもたいへんな金額です。

1社500万円で18%利息の場合
1年で 500万 x 18% = 90万円
利息だけで1年で90万円です。

1年で590万円を完済できますか?利息だけ払っていると、翌年もまたその翌年も利息だけを払い続け、元金は減っていきません。借金の返済は長引くほど利息を余計に払うことになります。

このように短期間で膨大な借金をかけこんだ場合、個人再生で借金の大幅減額(500万~1500万円未満の借金が5分の1)が可能と思われます。

収入に対する借金があまりに大きいと自己破産を選ぶ可能性もあります。しかし、ギャンブルによる負債の場合、自己破産が認められないこともあります。ケースバイケースで、全国の裁判所によって、判断がわかれます。いずれの場合も法律家に相談してみましょう。

ケース2)
給料が減ったり、あてにしていたボーナスが支給されなかったりして、生活のために借金をはじめたら多重債務におちいり、毎月の返済が自転車操業状態というケース。


延滞をすれば、遅延損害金(ほとんどの会社が20%)も払うことになってしまいます。

おまとめで、利息の低い銀行カードローンに借金1本化は難しいでしょうか?限度額いっぱいまで借りていたり、何度も遅延を繰り返し、新たな借り入れができない等、完済できそうにない場合は、「任意整理」「特定調停」「個人再生」の方法を検討してみましょう。

もし持ち家を残したいとお考えなら、自己破産はできません。

ケース3)
医療費の支払いのために借金があるうえに、健康上の理由で安定した仕事につけず収入が減り完済のめどがたたないケース。


借金額は少なくても、月々の返済額が少なく、払っているのは利息だけでいつまでも借金が減らないパターンです。

このままの状態で放置していても何の解決にもなりません。すぐにでも債務整理が必要です。

無収入の状態では、たとえ減額した借金でも返済することは不可能ですので自己破産をすすめられる可能性があります。ただし、親族などが返済を引き受けてくれる場合は、「任意整理」「特定調停」「個人再生」の方法も残っています。

2. 債務整理を急ぐべき理由

返済のために新しい借入れをするのは絶対にNGです。

計画的に借金をおまとめする以外に、新たな借入先をつくるメリットは何もありません。借入先が4社以上ある多重債務者は、新しい借入れを断られます。(通称、申し込みブラック)

それから、もし返済を延滞している(したことがある)なら、遅延損害金の利息がいくらか知っていますか?

返済が遅れると、遅延損害金がかかります。20%程度に設定している金融機関が多く、延滞が長引くほど多くの利息を支払わなければならないのです。

例えば、
借入残高50万円、遅延損害金利率20%、30日遅れた場合

50万円 x 20% ÷ 365日 x 30日=8,220円

遅延損害金は日割りで計算しているので一日もはやく返済しないと、どんどん増えていくのです。

さらに、信用情報に悪影響が出ることもあります。いわゆるブラックリストです。どれくらいの遅延で、信用情報に延滞の記録が載ってしまうかは銀行によって異なります。

もし、何らかの事情で支払が遅れそうになったときは、必ず事前に連絡をいれましょう。払う意思があることを、相手に伝えることが重要です。

自力での完済のめどがつかないと思った時が、専門家に相談するときです。問題を放置していても借金は減らず、返済が長引くほど払う利息は増える一方です。一日も早く専門家に相談しましょう。

3. 手続き開始で催促がストップ

いずれの手続きも債務整理の手続き開始以降は、合意に至るかどうかにかかわらず、債権者は本人に連絡してはいけないと決められていますので、催促の電話や郵便物はストップされます。

「任意整理」で将来利息カット


将来の利子をゼロにして、元本を3~5年の分割返済を裁判所に認めてもらう手続きが「任意整理」です。

「任意整理」とは、簡単に言えば、弁護士や司法書士に依頼し、借金の金額を減らしたり、もっと楽な返し方ができないかを、債権者(借金している相手)と話し合ってもらうことです。

毎月返済できているけれど、利息分のみの返済でいつまでも元金が減らず、完済の目処がたたない方は検討してみてください。

ちなみにテレビCM等でおなじみの「過払い金請求」も、任意整理のひとつです。

1. 任意整理の費用

司法書士に相談した場合 弁護士に相談した場合
着手金 1社当たり 0~4万円 0~4万円
報酬1社当たり 2~4万円 2~5万円
減額金額に対する報酬 10%程度 10%程度
過払い金請求 回収額の約20% 回収額の約20%
訴訟の場合は約25%
その他手数料 0~4万円
または実費
0~4万円
または実費
司法書士は1件につき140万円以下の過払い金請求しかできません。

ほとんどの法律事務所が分割払いOKです。

弁護士費用を払って、ブラックリストに載ってでも将来利子カットのメリットがあるか、よく考えてみてください。

2. 過払い金がある場合

貸金業者が貸し付ける際の上限金利は法律によって決まっています。

元金 上限金利
10万円未満 20%
10万円以上100万円未満 18%
100万円以上 15%
法律改正後の2010年6月以前に、この上限金利以上の金利で払い過ぎていた利息を取り戻す手続きが過払い金返還請求です。

過払い金請求の時効は10年です。完済した日から10年以上たったものについては、過払い金請求ができません。

払い過ぎた利息(過払い金)がある場合は、弁護士・司法書士に相談してみましょう。または、借入年月日、借入金額、金利等などを取引履歴をもとに入力すると、簡単に計算できるようになっているアプリで調べることもできます。法律事務所もこういった「引き直し計算ソフト」を使って計算しています。

では、弁護士・司法書士に依頼した場合、費用はいくらかかるのでしょうか?

着手金・成功報酬・過払い金報酬の3種類の費用が必要です。

・着手金 1社当たり0~4万円
・解決報酬金 1社当たり2~4万円
・過払い金報酬 取り戻した金額の約20% 訴訟の場合25%
・手数料・事務費用など


注意したいのが、過払い金100万円請求したうち、70万円で和解するか、50万円で和解するか、弁護士次第で変わってきます。

請求した金額のうち50%しか返還できないと言ってくる消費者金融があった場合、和解するか訴訟になるか選ぶことになります。

訴訟になると、返還される金額は増える可能性がありますが、弁護士・司法書士に支払う報酬が25%に増えるうえ、決定までに時間がかかります。

費用が安い「特定調停」

特定調停は調停委員を挟んで減額の交渉を行う
特定調停とは、裁判所が仲裁に入って、借入先と借金をしているひとの合意を目指すというものです。

特定調停のメリットは、自分で手続きができるため、費用が一番安く抑えられます。

1. 特定調停の費用

特定調停のメリットは、自分で手続きをすると収入印紙代の約7千円のみと債務整理の中で一番安く抑えられます。

自分で手続きをしないで、司法書士や弁護士に依頼した場合はどうなるでしょうか?

・着手金 1社当たり0~2万円
・報酬 1社当たり2~3万円
(8社まで20万円という料金体系の法律事務所もあり)

報酬の分割払いも、通常応じてくれますので相談してみましょう。

2. 特定調停の手続き方法

まずは、特定調停を申し立てるには、調停申立書という書面を相手の住所のある地区の簡易裁判所に提出します。申立用紙、手数料、郵便切手については、最寄りの簡易裁判所の調停受付係に問い合わせてみましょう。

裁判所の調停委員が借入や収入をもとに、現実的な返済額を試算して、その返済額で合意してもらえるように1社ずつ交渉していきます。交渉するのは、あくまで調停委員であり、本人ではありません。

調停委員は2人で少なくとも弁護士資格を持っていることが多いようです。しかし、債務整理にどれくらい詳しく実績があり、親身になってくれるかは運次第かもしれません。どれくらいの減額かも調停委員の交渉力にかかっています。

特定調停を願い出る時には、このままでは返済を続けられない(無理)ということを証明する資料として、預金通帳のコピー等を提出します。

裁判所には3回程度、1回2時間ほど足を運ぶ必要があります。

調停の成立後は裁判所で言い渡されます。返済期間は通常3年です。

通常2か月分の支払が滞納した場合、給料などを差し押さえされる場合があります。

3. 合意に至らないケースとは

借金の額によっては、債権者(消費者金融等)が返済できるとみなした場合、合意にいたらないケースもあります。

または、現状の収入では圧縮した借金でも返済が難しいと判断されると、自己破産をすすめられて合意にいたらないケースもあるようです。

「個人再生」で借金が最大1/5に

1. いくら減額されるか

個人再生とは、借金が最大5分の1になる手続きです。

借金が100万以上500万円未満の場合、裁判所に認められれば100万円に減額されます。そして、減額された金額を、3年~5年で支払うことになります。

個人再生による借金ごとの減額
借金額 返済額
100万円未満 全額(減額なし)
100万~500万円未満 100万円
500万~1500万円未満 借金額の5分の1
1500万~3000万円未満 300万円
3000万~5000万円以下 借金額の10分の1
借金100万円以下では、借金の減額はないと法律できまっていますので個人再生のメリットはありません。

住宅や車などの財産を持ち続けながら借金が大幅に減額されるので、とてもありがたい手続きに思えるのですが、司法書士・弁護士に依頼すると、およそ40~60万程度の費用が必要です。

個人再生・特定調停のメリット・デメリット
メリット デメリット
個人再生 ・借金が最大5分の1になる ・100万円以下では、借金の減額はない
・弁護士費用が必要
特定調停 ・費用が数千円 ・合意に至らないことがある。
実際には、1社あたりの借金が100万円以上なら、個人再生の方が減額の金額が決まっているので、個人再生を選ぶ人が多いのが現実です。

2. 個人再生にかかる費用

弁護士費用の相場 40~60万円
司法書士費用の相場 30~40万円


いずれも、住宅ローン特則(住宅ローン返済ができない人のための措置)を利用する場合、料金が5~10万円高くなります。

加えて、裁判所での個人再生委員への報酬が別途15万~25万円も発生することになります。

個人再生委員とは、弁護士であることが多く、収入や財産について調査をします。東京地方裁判所では、内容にかかわらず個人再生委員がつきます。

債務整理の中で、減額が大きい分、任意整理や特定調停より費用がかかる手続きです。

「自己破産」は最後の手段

本人の仕事・年齢・収入・財産等を裁判所が調べたうえで、返済する能力がないと認められれば、自己破産が認められます。

例えば病気等の理由で、この先も収入がない生活が続くといった場合、少額の借金でも自己破産が認められるケースがあります。

自己破産すると、借金はチャラになる反面、自宅・車などの財産を失い、今後約5~10年間は借金ができなくなります。(ブラックリストに載ることになります。)

自己破産は本当に最後の手段なのです。

1. 自己破産にかかる費用

自己破産には、「同時廃止」と「管財事件」の2パターンがあります。

「同時廃止」とは、財産を持っていない場合で、管財人なしで手続きを進められるので、時間もかからず裁判自体にかかる費用も少なくてすみます。

一方「管財事件」は、管財人が財産について調査を行うため、1年以上かかることもあります。費用も40万円程度かかることになります。

また、地方裁判所によっては、「少額管財事件」という手続きにより3か月程度、費用も管財事件より少なくなります。ただし、弁護士ではなく本人が申し立てを行うと「少額管財事件」にはなりません。

司法書士
同時廃止 18~20万円
管財事件 約30万円

弁護士
同時廃止 25~30万円
管財事件 約35~45万円

それ以外に、
予納金(裁判所に支払う)約1~2万円
印紙費用 1500円
切手代 4000~15000円

が必要となります。

司法書士、弁護士に依頼せずに自分で手続きを行うと予納金と印紙代・切手代等で5万円程度ですみます。

お住まいの地域の裁判所に問い合わせると、必要な書類について教えてくれます。たくさんの書類が必要で、裁判所には3回程度出向き、通常申請から約2か月くらいで、終了します。

◆弁護士に依頼するメリット

弁護士に依頼する方が割高ですが、そのメリットは、主に2つあります。

(1)即日面接で手続き期間が短い
個人で自己破産する場合、申請してから決定まで1~2か月ほどかかります。
弁護士に依頼すると、破産審問を即日面接でできるので、申立て当日に破産手続開始決定がくだされます。

(2)少額管財事件となり予納金が少なくなる
マイホームなど処分対象の財産がある場合は、管財事件となり、予納金が50万円程度必要となり手続きが長引きます。弁護士を代理人にすると「少額管財事件」としてあつかわれ、予納金が20万程度になり、決定までの期間が短いのがメリットです。

東京地裁では、同時廃止か管財事件かの判断のために、破産が申し立てられた日から三日以内に裁判官との面接を行い、管財事件か同時廃止かの方針が決まります。この即日面接を利用できるのは、弁護士に依頼している場合に限られ、弁護士がこの面接をします。
「自己破産ばかり薦めてくる弁護士には要注意!」

弁護士と司法書士、どちらに相談すべき?

弁護士と司法書士、どちらが正解?

1. どう違う?弁護士と司法書士

弁護士の方が高くつきそう、敷居が高そうなどのイメージでだけで決めようとはしていませんか?

債務整理の方法によって、司法書士が解決できるケースと、弁護士に依頼したほうが良いケースがあります。司法書士が扱えるのは、「簡易裁判所での案件」「1件につき140万以下の過払い金請求」といった制限があります。少額で定型的な債務整理に向いているといえるでしょう。

弁護士 司法書士
任意整理
(過払い金請求)

過払い金の場合1社当たり140万以下
個人再生
自己破産

2. 費用はいつ発生する? 意外に知らない弁護士費用

弁護士・司法書士に支払う費用には、初回相談料・着手金・報酬といったものがあります。

・初回相談料
通常30分5000円ですが、法テラスや無料相談している法律事務所、シミュレーターの場合は無料です。

・着手金
正式に依頼する段階で支払う必要があります。相談内容によって値段はかわってきます。途中で解任しても戻ってきません。分割払いや過払い金が見込める場合は、後払いできる事務所もあります。

・報酬
債権者(消費者金融やカードローン会社)1社あたりの解決報酬金、過払い金返還金額に対して16~25%など、相談内容や手続きによって料金体系はちがいます。

それ以外に、裁判所に支払う切手代等の実費、法律事務所によっては出張費が請求される場合があります。

料金体系が明確で、あとでもめる事がないように、きちんと書面で説明してくれる法律事務所をえらびましょう。

いずれにしても、法律専門家は価格だけで比較できるものではありません。ぜひ、素早い対応をしてくれて、親身になって相談にのってくれる専門家をみつけてください。

3. 弁護士・司法書士事務所の選び方

数ある法律事務所からどうやって良い事務所を探し出せばよいのでしょうか?

個別の法律事務所のほかにも、たくさんの法律事務所からベストなものを選ぶ比較検索サイトのような「シュミュレーションサイト」があります。

法律事務所は東京や大阪といった大都市に集中しています。地方でも相談窓口はありますが「債務整理に特にくわしい法律事務所」となると、なかなか見つからないのが実情です。

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