高橋由伸の借金地獄! ~巨人入りと現役引退の理由…借金60億円

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プロ野球・巨人の2016年シーズンからの新監督に就任した高橋由伸さん(高橋由伸監督)。現役時代は長嶋茂雄さんから「21世紀のスター」と呼ばれ、天才的なバッティングと堅実な守備でリーグ優勝や日本一に貢献。球団をトップへと導きました。全盛期を過ぎてからも代打の切り札として存在感を発揮していました。

プロ入りから引退に至るまで巨人一筋。まさに掛け値なしのエリート街道を突き進んできました。しかし、なぜか「借金60億円」「裏取引」といったエリートに似つかしくない言葉が高橋由伸さんにつきまとっています。この借金は「巨人に入った理由」「他球団に移籍しなかった理由」「現役続行を希望しながらも球団要請に折れて監督に就任した理由」にも密接に関係している可能性が高いのです。

なぜ億単位の年俸を稼ぎ出す巨人の大スター選手に巨額の借金のウワサがあるのか、その真相を紐解いてみましょう。

「ヤクルト入り確実」が裏取引で一転…

小学生のころから少年野球で天才の片りんを見せていた由伸さん。その才能が爆発したのは大学時代でした。名門・慶應義塾大学野球部で1年生のころからレギュラーを獲得して大暴れし、3年生時の東京六大学野球春季リーグでは打率.512、ホームラン5本、18打点という驚異的な数字を残して三冠王を獲得。その男性的な甘いマスクも相まって大学野球のスターになり、4年生時の秋季リーグで東京六大学リーグ本塁打記録を更新する通算23本塁打を放ち、失敗知らずで早くも球史に名を残しています。

当然、卒業後は「どのプロ球団に入るのか」と進路が注目の的に。天才打者で観客の心をつかむスター性も兼ね備えている由伸さんをめぐって、1997年のドラフトで9球団が争奪戦を繰り広げました。

しかし、由伸さんの心は決まっていました。大学野球で慣れ親しんだ神宮球場で活躍したいという気持ちが強く、彼は神宮球場を本拠地とするヤクルトスワローズ入りを熱望していたのです。しかも、由伸さんは「巨人のような堅苦しいチームには行きたくない」と周囲に漏らし、巨人入りだけは絶対になさそうなムードでした。

実際、当時のメディア報道は「ヤクルト入り確実」という見方が大半。巨人と同じ読売グループであるスポーツ報知ですら「高橋由伸、ヤクルト濃厚」と報じていました。由伸さんはヤクルト側に「逆指名します」と伝えており、それは当時のヤクルト監督・野村克也さんにも報告されていました。

ヤクルト側の条件面での受け入れ態勢も万全で相思相愛。ここまでくれば、あとは会見でヤクルト逆指名を発表するだけ。

ところが、会見前日に行われた家族会議で状況が一変します。約8時間、深夜3時にまで及んだ家族会議で由伸さんは「家のために巨人に行ってくれ」と父親から説得されたのです。

結果、由伸さんは翌日の会見で「本日、私、高橋由伸は、読売ジャイアンツを逆指名させていただきます」と厳しい表情で発表します。本来なら逆指名会見は希望に満ち溢れたものになるはずですが、会場は重苦しいムードで由伸さんに笑顔はなく、それどころか悲しみの影のある目は涙で潤んでいました。

由伸さんは「巨人は伝統あるチームで…自分の力を試すことができる。また、いちばん生かせるんじゃないかという自分の判断で決めさせていただきました」」と逆指名の理由をマスコミに語りましたが、今までそのようなことを彼が言っているのを聞いたことがある記者は皆無。関係者なら誰しも「本意ではない」という由伸さんの断腸の思いを感じていました。

この異例の涙の会見のウラ側にこそ、由伸さんの運命を翻弄した「借金60億円」があったのです。

「借金60億円」肩代わりで巨人を選択

この由伸さん獲得をめぐる攻防は、当時ヤクルトのスカウトマンだった片岡宏雄さんが自著『プロ野球スカウトの眼はすべて「節穴」である』(双葉社)やバラエティー番組『解禁!暴露ナイト』(テレビ東京系)で明かしています。

片岡さんによると、ヤクルトが独実に調べたところ由伸さんが「親父の借金」という問題に悩んでいることが判明。由伸さんの父親は不動産業を営んでおり、土地が焦げ付いて60億円にも上る莫大な損失を出してしまったというのです。

由伸さんの才能にほれ込んでいた片岡さんは球団に大プッシュし、ヤクルトは親会社であるフジサンケイグループの力を借りてサポートを名乗り出ようとしますが、さすがに60億円という大金は用意できませんでした。

一方、巨人サイドも由伸さんの父親の借金問題をキャッチし、当時の監督・長嶋茂雄さん自ら説得のために電話攻勢を仕掛けます。さらに、マスコミ界随一の読売グループの資金力を駆使して「60億円の肩代わり」を申し出たというのです。この衝撃的な事実は週刊誌でも「高橋由伸は60億円で巨人に売られた」との見出しで報じられました。

この「裏金」提供は読売グループが由伸さんの父親の会社に仕事発注するという形式で進められ、12億円ずつ5年間の分割で支払われたという具体的な数字まで明かされています。この裏金によって窮地を脱出できると考えた父親が家族会議で由伸さんを必死に説得し、ついには入団先を巨人に変更させてしまったというのです。

片岡さんは由伸さんを獲得できなかった敗因として、読売グループとの資金力の違いとともに「慶應野球部の監督から『由伸の親とは接触しないでほしい』といわれて約束を守っていたが、巨人は父親に積極的に攻め込んでいた」と記しています。当時からアンタッチャブルな存在であった由伸さんの父親という「反則カード」と「莫大な裏金」によって、巨人はヤクルトを土壇場でダシ抜いたというのです。

由伸さんにしてみれば、父親の借金問題という全く野球と関係ない理由で希望球団を変えさせられてしまったのだから「涙の会見」になるのも理解できます。この一連の騒動に対しては「黒いドラフト」という不名誉な呼び名も生まれ、由伸さんの爽やかなイメージに似つかわしくない禍々しい過去となっています。

巨人の顔に成長…絶対に「裏切り」が許されない関係に

巨人は60億円の裏金とは別に6億円以上の契約金を用意したといわれ、その期待は尋常ではなかったことがうかがえます。その期待を裏切ることなく、由伸さんは入団1年目からクリーンアップに定着。ファン人気も絶大でオールスターに選出され、最終的に打率.300、19本塁打、75打点というルーキーとしては異例の好成績を収めます。

その後も天才的なバッティングセンスで毎年のように3割前後の高打率を維持し、ホームランも平均20~30本と長打力を発揮。守備も堅実で外野の要となり、さらには50メートル走6.0秒台の俊足。まさに「走・攻・守」の三拍子がそろったプロ野球選手の見本のような存在に成長します。

それ以上に巨人が期待していたのが「華」の部分です。巨人はテレビ中継とともに人気を高めてきた球団であり、中心選手の見栄えを気にします。巨人の人気選手は日本テレビや読売新聞といった読売系列のメディアの顔でもあります。原辰徳さんが現役時代に「打てない4番」と揶揄されながらもチームの中心に据えられていたのは、いかにも好青年というルックスが生み出す「華」の要素が大きかったからだといわれています。

天才バッターでありながら爽やかなイケメンでもある由伸さんは、まさに巨人好みの「華」のある選手。実際に独身時代は女性や子供からの人気が高く、チームの顔として育てたいという球団の思惑にもガッチリとハマりました。

その一方で「黒いドラフト」の一件によって由伸さんのプロ野球選手としての運命は決定づけられました。60億円という父親の借金を肩代わりしてもらった大きすぎる恩義がある以上、巨人とは一心同体の運命共同体になったわけです。

近年は有力選手がFA(フリーエージェント)制度によって他球団に移籍したり、メジャーリーグに挑戦するケースが増えました。由伸さんがFA宣言すれば国内外で引く手あまただったでしょうが、移籍のウワサすら流れたことはありませんでした。「巨人が借金の肩代わりで高橋家を救った」という事実がある限り、由伸さんは巨人を裏切ることはできないのです。

苦渋の決断…現役続行を諦めさせた「60億円の鎖」

この巨人との蜜月関係は私生活にも影響を与えています。

由伸さんは2006年1月に結婚しましたが、お相手は読売グループである日本テレビの元アナウンサー・小野寺麻衣さんでした。もちろん二人の間には深い愛情があり、2児に恵まれるなど家庭生活は順調。しかし、女性にモテモテだった由伸さんが日本テレビの元女子アナを伴侶に選んだ理由に巨人との関係がまったく影響していないとは考えにくいでしょう。

由伸さんは2015年秋に不倫スキャンダルを報じられています。誠実なイメージの強かった彼が浮気に走ってしまった背景には、どこかしら頭の中に「政略結婚」だったという後悔があったのではないかとも指摘されています。

さらに父親の借金肩代わり問題は、現役最後の大きな決断にも影響を及ぼしました。

チームの不振や野球賭博問題によって原監督の退任が決定し、巨人は次期監督を早急に選ばなくてはならなくなりました。当初は松井秀喜さんや江川卓さんの名前が上がりましたが、いずれも交渉が難航。ただでさえ注目を浴びる巨人の監督は大変なのにイメージや戦力の低下という問題を抱えたチームの立て直しをしなければならないのですから、やりたがらないのは当然です。一時は十分な指導者経験と真面目なイメージのある川相昌弘さんも有力候補とされましたが、巨人の顔としてはインパクトが少々弱いと判断されたようです。

結果、巨人は由伸さんに白羽の矢を立てました。ですが、由伸さんは現役続行を希望しており、しかも2015年シーズンから打撃コーチを兼任していたものの専任コーチとしての指導者経験は無し。野球賭博問題が再燃すれば「貧乏くじ」になりかねない状況でもあり、ファンも大半が現役続行を熱望していました。

しかし「借金60億円」を肩代わりしてもらった恩義がありますから、由伸さんが球団の要請を無下に断ることはあり得ません。

結局、由伸さんは球団の要望に沿って現役引退と監督就任という苦渋の決断を下しました。巨人にとっては、なんでも言う事を聞かせられる「最もコントロールしやすい選手」だったのでしょう。それを踏まえると「60億円で巨人に売られた」という表現は的確なのかもしれません。おそらく、由伸さんは球界にいる限り巨人に操られ続けることになるでしょう。

運命の家族会議から約20年。本人と無関係な借金問題で入団先が決められ、球団に縛り付けられ、引退においても本人の気持ちとは関係なく進退が決定してしまった由伸さん。2014年には騒動の発端となった父親が他界し、それでも続いている巨人との離れられない関係。「借金60億円」と「巨人」に翻弄され続けた由伸さんが、その運命の鎖から解き放たれる日はくるのでしょうか。

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